
フリーランス医師とは?常勤医の違いや年収やメリット・デメリットを解説!
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近年、フリーランスとしての働き方が注目を集めています。医療業界でもフリーランス医師という選択をする方が増えてきています。
フリーランス医師としての働き方はメリットもありますが、当然デメリットもあります。
今回はフリーランス医師の年収や常勤医の違い、フリーランス医師として働くメリット・デメリットなどを解説していきます。
フリーランス医師とは

フリーランス医師は、病院やクリニックに常勤で所属せず、自由な働き方を選ぶ医師のことを指します。この働き方は、医師自身が自分のライフスタイルや専門性を活かしながら、様々な医療機関で非常勤として活動することが特徴です。
フリーランスとして活動することで、柔軟な勤務スケジュールを確保でき、プライベートの時間を大切にしながらキャリアを築くことが可能です。
また、様々な医療機関で経験を積むことができるため、広い視野を持つことができ、専門性の向上にもつながります。
フリーランス医師の特徴
フリーランス医師は、勤務地や時間、働き方を自由に選べることが最大の特徴です。しかし、個人事業主としての側面もあるため、節税や経費処理の知識が求められます。
フリーランス医師は複数の医療機関と契約を結び、必要に応じて医療サービスを提供します。契約を結ぶ医療機関の数は人により異なります。様々な医療機関と契約を結ぶ事で、多様な臨床経験を積むことが可能であり、専門性を高めることができます。
さらに、フリーランス医師は自身のキャリアを自由に設計できるため、専門医資格を持つ医師がさらに専門的な技術を磨いたり、新しい医療分野に挑戦したりすることも可能です。
フリーランス医師の年収
フリーランス医師の年収は、働き方や専門によって大きく異なりますが、効率的なスケジュール管理により高収入を得ることが可能です。特に専門性が高く需要の大きい医療分野では、より高額な報酬を得ることが期待できます。
基本的には日給制か時給制が採用される事が多いです。時給は医療機関により異なりますが、約1万円程度が平均とされており、地域や医療機関によっては約2万円という場合もあります。
仮に時給1万円でフルタイム勤務で計算した際に1日8時間、週5日勤務で週の収入は約40万円になります。月収換算だと40万×4週と仮定した場合、約160万円、これを12ヶ月換算すると年収は約1,920万円になります。
勤務先により金額が異なったり、働き方によって年収は変わってきますので、必ずしも上記の金額を稼ぐ事ができるというわけではありません。
また、自身でスケジュールを管理することができるため、働きたい時に集中して働き、必要に応じて休息を取ることができるため、ワークライフバランスを保ちやすいのも大きな魅力です。
常勤医とフリーランス医師の違い

常勤医とフリーランス医師では、勤務形態や責任の範囲が異なります。
それぞれにメリット・デメリットが存在します。今回は大きく異なる部分である勤務形態と給与形態について紹介します。
勤務形態
常勤医は固定の勤務先で長期にわたり勤めることが一般的ですが、フリーランス医師はプロジェクトごとや日単位での勤務が可能です。
常勤医は勤務時間の延長や当直があったり時間のコントロールが難しいですが、その点フリーランス医師は勤務時間は契約により決められているため、時間外労働が発生することは少ないです。発生したとしても常勤医ほど長い時間外労働にはならないケースが多いです。
給与形態
フリーランス医師は前述した通り、日給制や時給制が採用されるため、毎月の給料が変動する可能性があります。一方、常勤医は基本給+手当などといった形態になります。
医師の年齢、経歴・学歴、実績により基本給や手当の金額は変動しますが、30代の常勤医の平均年収は約1,100万円と言われており、フリーランス医師の方が平均年収としては高い水準の傾向があります。
フリーランス医師の働き方は?

フリーランス医師の働き方にはいくつかのパターンがあります。
ここからはそれぞれの勤務形態事にフリーランス医師の働き方を紹介していきます。
定期非常勤
フリーランス医師の代表的な働き方が定期非常勤です。定期非常勤は決まった曜日や週に何日勤務するか、定期的な勤務が決められている形態です。
定期非常勤のメリットは安定した収入の確保です。勤務先との契約内容によりますが、基本的には時間外労働やオンコールも基本的にありません。
スポット勤務
スポット勤務は、定期非常勤と異なり日雇いでの勤務形態になります。
単発での勤務のため、毎月の給与の計算は立てにくいです。しかし、短時間ながら高給での案件もあるため、希望する働き方によってはスポット勤務の方が合っているという方もいらっしゃるかと思います。
定期非常勤+スポット勤務
定期非常勤とスポット勤務を組み合わせることで、収入と働き方のバランスを取ることができます。
基本的には定期非常勤をメインにして、空いている日にスポット勤務を入れるといった働き方は、都合により労働時間の調整がしやすいことに加え、収入もある程度確保しやすい働き方になります。
フリーランス医師のメリット

フリーランス医師として働くことのメリットは多岐にわたります。
ここからはフリーランス医師として働く際のメリットを紹介していきます。
自由な勤務形態
自分のライフスタイルに合わせて勤務時間や場所を選べるため、ワークライフバランスが保ちやすいです。
その時々の状況により仕事量をコントロールできるため、育児や介護があり長時間の勤務が難しいといった際でもプライベートと仕事を両立しやすいです。
収入アップ
フリーランス医師として働くメリットの一つが収入アップを期待できる点です。
働き方により変動する部分ではありますが、複数の医療機関と定期非常勤契約を結び、空いた時間にスポット勤務を入れるといった働き方の組み合わせをする事で、効率よく勤務ができます。
勤務先により異なりますが、基本的に定期非常勤やスポット勤務の際の日給や時給は常勤医の給与を日換算、時給換算した金額より高めに設定される事が多いです。
また、人手が足りていない医療機関の場合、金額が水準より高く設定されることもあるため、働き方によっては上記で紹介したように常勤医師の平均年収を上回ることも可能です。
人間関係のストレス軽減
医療業界に限った話ではありませんが、人間関係のトラブルというのは職場にはつきものです。勤める人数が多くなればなるほど、関わる人が増えていきます。
フリーランス医師の場合、一つの職場に縛られることなく、多様な職場で働くことができるため、人間関係のストレスが少なくなる傾向にあります。
これはフリーランス医師が特定の組織に所属していない点などが考えられます。
勿論、業務上必要最低限のコミュニケーションは必要になりますが、ビジネスライクな関係が築きやすいため、常勤医と比較すると人間関係でのストレスは少なく働く事ができます。
人脈を広げやすい
一つの勤務先に留まる常勤医と比べ、様々な医療機関で働くフリーランス医師は広い人脈を築きやすいです。
フリーランス医師として働く際に人脈を広げるのは重要なポイントの一つです。
将来的に自分のクリニックを開業を考えていたり、医療関係のビジネスを始めようと考えている場合は、その人脈が活きてきます。
フリーランス医師のデメリット

フリーランス医師としての働き方には、多くのメリットがありますが、デメリットも存在します。
ここからはフリーランス医師として働く際のデメリットを紹介していきます。
収入が不安定
仕事の量によって収入が変動するため、安定した収入を得ることが難しい場合があります。この先、常に仕事がある保証がないため、常勤医と比べると安定性に欠けます。
定期非常勤として勤務している場合でも勤務先の都合により仕事がなくなる可能性もあります。すぐに次の勤務先が見つかればいいですが、すぐに見つかる保証もありません。
また、怪我や病気などで働けなくなってしまうと収入がストップしてまった際も正規雇用と違い、休業手当などがないため収入が不安定になる可能性を考慮しておく必要があります。
個人の責任・負担が大きい
自分でスケジュール管理や税金の計算を行う必要があり、その負担が大きいです。また、仕事面でも仕事に対する責任がすべて自分にきます。
常勤医と違い医療事故などの際に後ろ盾がないのは大きなデメリットとなります。前述した税金や保険料に加え、スキルアップのためのセミナーなどへの参加費用も自身で負担しなくてはいけません。
事務作業が発生する
フリーランス医師は個人事業主になるため、自身で開業届けの提出や経費の管理など、多くの事務作業が発生します。
忙しかったり知識がなく対応ができない際は、税理士の方に相談・依頼することも可能ですが、当然その都度費用が発生します。
常勤医であれば医療業務に集中できますが、フリーランス医師となると、そのほかの業務をする必要があるのもデメリットの一つです。
フリーランス医師としてのキャリア形成

フリーランス医師として成功するためには、継続的な学習と人脈の構築が重要です。
医療業界は日々進化しており、最新の治療法や技術が常に更新されています。そのため、フリーランス医師として競争力を維持するためには、自ら積極的に学習し続けることが求められます。
また、同業者や他分野の専門家とのネットワークを築くことで、新たなビジネスチャンスやキャリアアップの機会を見つけ出すことができます。
継続的な学習とスキルアップ
最新の医療知識や技術を常に更新し続けることが、フリーランス医師としての競争力を保つために不可欠です。医療業界では新しい治療法や医療機器が次々と開発されており、これらを学ぶことでより質の高い医療を提供することが可能になります。また、専門分野を持つことで、特定の治療や手技において高い評価を受けることもありますので、積極的にスキルアップを図りましょう。
人脈形成とその重要性
同業者や関連専門家とのネットワークを築くことで、新たな仕事の機会を見つけることができます。これらのコネクションは、共同での研究や新しいプロジェクトの提案、さらにはキャリアアップのチャンスにつながることもあります。特にフリーランス医師にとって、広い人脈は多くのメリットをもたらし、安定した仕事の確保にも寄与します。
フリーランス医師の仕事の探し方

フリーランス医師として仕事を探す方法には、複数のアプローチがあります。インターネットを利用した求人サイトのチェック、専門エージェントを通じた仕事の紹介、自らのネットワークを活用した情報収集などが挙げられます。
医療専門の求人サイト
フリーランス医師向けの求人を掲載している専門サイトが多く、仕事を見つけやすいです。これらのサイトでは、勤務地、専門分野、条件などを指定して検索することができ、自分に合った仕事を効率的に見つけ出すことが可能です。
フリーランス医師向けサービス
フリーランス医師を支援するサービスが増えており、これらを利用することでスムーズに仕事を始めることができます。例えば、専門のエージェントが仕事を紹介してくれたり、契約から給与の管理までをサポートしてくれるサービスがあります。これにより、仕事に集中することができ、効率的にキャリアを築くことができます。
イベントやセミナーに参加
医療関連のイベントやセミナーに参加することで、情報収集とネットワーキングの両方を行うことが可能です。これらの場では、最新の医療情報や技術が共有されることが多く、また同業者との出会いがあります。これにより新しい仕事の機会を見つけ出すことができるでしょう。
フリーランス医師の活躍しやすい診療科目

フリーランス医師として特に需要が高い診療科目には以下のようなものがあります。
麻酔科
手術が必要な多くの病院で麻酔科医の需要が高く、フリーランスとしても活躍しやすいです。麻酔科医は手術の際に不可欠であり、そのスキルによっては高い報酬を得ることが可能です。
また、比較的勤務時間を柔軟に設定しやすいため、プライベートの時間を重視する医師にも適しています。加えて、麻酔科医は1回完結型のため、フリーランス医師としての働き方にも合っています。
しかし、注意が必要なのが新専門制度の移行により、麻酔専門科医の維持のためには「週3回以上同一施設で勤務する」事が義務づけられました。そのため、スポット勤務ではなく、定期非常勤で週3回以上働ける医療機関である必要があります。
内科
広範囲にわたる疾患を扱う内科は、どの地域でも基本的な需要があります。内科医は、急患対応から慢性病の管理まで、幅広い医療を提供するため、フリーランスとしても多くの機会があります。また、特定のサブスペシャリティを持つ内科医は、さらに専門性を高めることが可能です。
産婦人科
出産や婦人科手術など、専門的な医療を提供する産婦人科でもフリーランス医師の需要があります。特に地方では産婦人科医の不足が指摘されており、フリーランス医師として活躍するチャンスが多くあります。また、産婦人科の場合、夜間や週末の緊急対応が求められることが多いため、これに対応可能な医師は特に重宝されます。
フリーランス医師としての開業届と法的要件

フリーランス医師として開業する際には、法的な要件を満たす必要があります。これには、適切な資格の保持はもちろん、開業届けの提出や必要な許可の取得などが含まれます。
開業届の手続きと必要書類
フリーランス医師として開業するためには開業届を提出し、必要な書類を整える必要があります。
これには、医師免許のコピー、卒業証明書、そして診療所の位置図などが必要になることがあります。また、医療機関としての設立には、地域の保健所や医師会への届出が必要です。
法的義務とフリーランス医師の責任
法的に定められた義務を遵守し、医師としての責任を全うすることが求められます。
これには、患者のプライバシーの保護、適切な医療の提供、そして医療事故が発生した場合の対応などが含まれます。フリーランス医師としては、これらの責任を自覚し、常に患者の安全と健康を第一に考えることが必要です。
フリーランス医師から常勤医への転職は可能?
フリーランス医師から常勤医への転職は十分可能です。
市場の需要や個人のキャリアプランに応じて選択できます。フリーランス医師として培った経験は、常勤医としての職にも役立つことが多く、多くの医療機関がフリーランス医師の豊富な経験を評価します。転職を考えている場合、過去の実績やスキルを生かして、新たな職場でさらにキャリアを築くことが期待できます。
まとめ
フリーランス医師としての働き方は多くの自由を提供しますが、それに伴うリスクも理解する必要があります。適切な計画と準備を行うことで、フリーランス医師として成功することが可能です。定期的なスキルアップと広範なネットワークの構築が、長期的に安定したキャリアを築く鍵となります。
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記事の監修者

松村 康平
代表取締役
ベンチャー企業、スタートアップ企業に入社し、事業立ち上げからの収益化、
人事採用まで幅広く経験。2020年にスペーム株式会社を設立。
実体験に基づき、自分を成長させるのは失敗を恐れずチャレンジすることだと考えております。
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