
モンスターペイシェントとは?遭遇した際の対応方法や特徴を解説!
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「モンスターペイシェント(モンスター患者)」の問題に直面していませんか?医療現場では、コミュニケーションの難しさや精神的な負担が増大しています。
本記事では、モンスターペイシェントと呼ばれる患者の特徴や対応方法について解説していきます。
今回紹介する主な内容は以下の通りです。
・モンスターペイシェントとは?
・モンスターペイシェントの特徴
・モンスターペイシェントの対応方法
・モンスターペイシェントの対応の注意点
モンスターペイシェントに悩んでいる、今後モンスターペイシェントに遭遇した際の対応方法を事前に知っておきたいという方は本記事の内容を参考にしてみてください。
モンスターペイシェントとは?

医療現場で時折遭遇するモンスターペイシェント(モンスター患者)とは、診療に対して不当な要求をする患者やその家族のことを指します。これらの人々は、医師や看護師、その他の医療従事者に対して非常に高圧的な態度で接し、理不尽なクレームをつけたり、暴言を吐いたりすることがあります。
医療スタッフにとっては大きなストレス源となり、場合によっては職場環境が悪化する原因ともなり得ます。モンスターペイシェントの問題は、医療現場だけでなく、患者やその家族にも適切な医療を提供する上での障害となっています。
モンスターペイシェントの特徴

モンスターペイシェントには色々なケースが存在します。ではそれらの特徴はどういったものがあるのか?ここからはモンスターペイシェントの特徴を紹介していきます。
モンスターペイシェントの主な特徴として以下があげられます。
・無理な要求
・理不尽なクレーム
・暴言・セクハラ
・脅迫や暴力
・治療費の未払い
それぞれの特徴を順に紹介していきます。
無理な要求
モンスターペイシェントの代表的な特徴の一つが「無理な要求」です。
例えば「他の患者より優遇してほしい」「診察せずに薬だけほしい」といったものがあります。そういった要求に応じてしまうのは医療倫理に反し、他の患者に対する公平性を損なうことにもつながります。
また、一度断って納得してくれれば良いですが、何度も同じ要求をしてくるケースもあります。これは一般的には無理な要求でも本人は正当な要求と考えている、他の病院で自分の要求が通った事があるといった点が考えられます。
理不尽なクレーム
「無理な要求」と同じく、モンスターペイシェントの代表的な特徴の一つが「理不尽なクレーム」です。
適切な診断・処方をして行っているが「医療ミス」「ヤブ医者」などと言われるといったケースです。
また、待ち時間が長かったことに対して、過剰に怒りを爆発させる患者もいます。注意点として、クレームの中には時として正当なものがあります。
患者のクレームが正当なクレームか、理不尽なクレームかをしっかりと見極めないと、その後更に大きなクレームに繋がる可能性もあります。正当なクレームは病院の改善に繋がる可能性もあるため、クレームの見極めは大切なポイントになります。
暴言・セクハラ
不適切な言動やセクハラ行為をするというのもモンスターペイシェントの特徴の一つです。言動の中身だけでなく、大きな声で怒鳴りつけるというケースも存在します。
医療現場でのセクハラは特に問題が深刻で、職場の雰囲気を悪化させるだけでなく、法的な問題にも発展することがあります。
セクハラの内容としては性的な関係を執拗に迫る、実際に看護師の体触るといったものから、卑猥な動画や画像を見せつけるといったものがあります。
脅迫や暴力
モンスターペイシェントの中でも悪質な特徴としてあげられるのが、「暴力をふるう」「脅迫をする」といったものです。
実際に医療スタッフに直接的に暴力を振るわずとも、院内の設備や医療機器を破壊するというケースもあります。
また、クレームを受け入れられなかった際に脅迫へと発展するモンスターペイシェントもいます。「院長」や「理事長」という立場が上の人に訴える、「弁護士」を呼ぶなどその内容は様々です。
そのようなモンスターペイシェントに遭遇してしまったスタッフは身体的、心理的脅威を感じることになります。
治療費の未払い
モンスターペイシェントの特徴として最後に紹介するのは「治療費の未払い」です。
何かと言いがかりをつけて治療費を踏み倒そうとします。脅迫と同じく、クレームから未払いへ発展するケースもあります。
未払いが多発すると医療機関の経営にも影響を及ぼすため、適切な対策が求められます。
モンスターペイシェントの要因

モンスターペイシェントが生まれる要因は「患者側の要因」と「医療機関側の要因」それぞれ考えられます。
それぞれ順番に解説していきます。
患者側の要因
患者側の要因として考えられるのが、治療に対して思った結果を得られずにそのストレスがモンスターペイシェント行動を引き起こしているというものです。
必ず完治するわけではないと頭ではわかっていても、それが原因で強いストレスを感じ、結果何かにそのストレスをぶつけてしまうといったものです。
その行為の繰り返しが癖になってしまい、病院以外の日常生活でもクレームをつけるなどクレーム化している可能性もあります。
医療機関側の要因
モンスターペイシェントの多くは患者側の要因から生まれる傾向にありますが、医療機関側に要因があるケースも存在します。
例えば、「患者への不誠実な対応」です。
患者に対しての説明を怠っていたり、患者の話をしっかり聞かない、上から目線で話を進めるなどといった医療機関側の姿勢が患者のストレスや不満へと繋がり、結果モンスターペイシェント化させてしまう可能性があります。
モンスターペイシェントの対応のポイント

実際にモンスターペイシェントに遭遇した際にはどういった対応が効果的なのか。モンスターペイシェントの特徴によって、対応方法は異なってきます。
ここからはモンスターペイシェントの対応のポイントを紹介していきます。
患者とのコミュニケーション
モンスターペイシェントの対応としてコミュニケーションは大切なポイントになってきます。
その中でも特に大切な要素を紹介します。
しっかり耳を傾ける
患者の話を注意深く聞くことの重要性について説明します。患者が抱える不安やストレスを理解するためには、彼らの話に耳を傾け、共感を示すことが不可欠です。
患者の話は決して聞き流すことなく、しっかりと耳を傾ける事が大切です。
複数人で対応する
モンスターペイシェントの対応として認識の相違は現状の悪化に繋がる可能性があります。
そのため、モンスターペイシェントへは一人で対応せずに複数人で対応をし、認識の違いを生まない事が大切です。
対応方針の明確化
病院のスタッフにより対応や説明内容が異なると更なるトラブルに繋がる可能性があります。
そのため、病院としての対応方針を明確にする事がポイントになります。
医療スタッフのためのガイドライン
具体的なガイドラインを作成し、スタッフ全員に共有する方法を説明します。これにより、全スタッフがモンスターペイシェントに適切に対応するための基準を理解し、必要に応じて迅速かつ効果的に行動できるようになります。
緊急時の対処法の共有
緊急事態に備えたマニュアルを準備し共有しておく事で、病院としての対応が可能となります。
上記で紹介したガイドラインの中に緊急時の対応を盛り込んでおく事で、予期せぬ事態へも対応がしやすくなります。
警察に相談する
モンスターペイシェントの内容によっては、病院だけで対応せずに警察に相談するという選択肢もあります、
特に暴力行為や明らかな脅威がある場合、適切な法的措置をとるためには専門の機関と連携することが重要です。
モンスターペイシェントへの対応の注意点

ここからはモンスターペイシェントへの対応の注意点を紹介していきます
正確な記録を残しておく
患者側の意見や主張を記録しておく事で病院内での正確な情報共有が可能になります。
患者側のクレーム内容が病院内で正確に共有されていないと、更なるクレームにつながることもあります。
また、患者側は何度も同じことを言わされる度にストレスが増していき、暴言や暴力、脅迫に発展することも考えられます。記録はもし裁判になった際に役立ちます。
事実確認をしっかり行う
対応をする前に事前確認はしっかりと行う必要があります。
事実確認を行うことはクレームが正当なものか、そうでないかの判断材料にもなります。
正当なものであった場合とそうでない場合では当然その後の対応方法が変わってくるため、必ず事実確認をした後、患者の対応へと移りましょう。
特別扱いをしない
一度患者を特別扱いすると次もまた同様のことを求めてくる可能性があります。
また、他の患者との間で不公平が生じることで他の患者からクレームを受ける可能性もあります。
通院している患者は、他の病院に変えるといったことも考えられるため、特別扱いはNGです。
無理な要求ははっきり断る
不当な要求の際はしっかりと断る事が大切です。適当な返事は事態を悪化させる可能性があります。
適当な返事はせずに、聞き入れる事ができない内容の際はしっかりその旨を伝えるようにしましょう。
スタッフ間で情報共有する
モンスターペイシェントの中には繰り返し迷惑行為を行う人もいます。そういった際に適切な対応をするために、スタッフ間での共有が大切になってきます。
また、スタッフにより対応内容が違っていたりすると悪化してしまう可能性もあるため、対応方法と併せて共有できていると良いです。
まとめ
今回はモンスターペイシェントの特徴や、遭遇した際の対応方法・注意点などを紹介してきました。
どの病院にもモンスターペイシェントと遭遇する可能性はあり、病院側がその要因を作ってしまう可能性もあります。
そういった時のために、病院側は対応マニュアルを作成しスタッフ内で共有しておく事が大切です。
また、病院内で手に負えないと判断した際は早めに警察や弁護士に相談することをおすすめします。
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記事の監修者

松村 康平
代表取締役
ベンチャー企業、スタートアップ企業に入社し、事業立ち上げからの収益化、
人事採用まで幅広く経験。2020年にスペーム株式会社を設立。
実体験に基づき、自分を成長させるのは失敗を恐れずチャレンジすることだと考えております。
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