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看護師を「辞めたい」と思う9つの理由とは?現場の悩みと解消法、辞める判断基準を年代別に解説!

看護師を「辞めたい」と思う9つの理由とは?現場の悩みと解消法、辞める判断基準を年代別に解説!

  • キャリアアップ・転職
  • 美容看護師

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「看護師の仕事をもう辞めたい」とお悩みの人は多いでしょう。

看護師は多くの人の役に立つ素晴らしい仕事である一方、多忙な生活や人間関係などさまざまな困難を抱えながら働いている人も多くいるのが実態です。

本記事では、看護師を辞めるか迷っている人に向けて、対処法や転職するかどうかの判断基準をまとめます。また、おすすめの転職先や、転職をする際の流れも解説します。

看護師を辞めたい人、転職するか迷っている人は、ぜひお読みください。

看護師を「辞めたい」と思う
9つの理由

看護師を「辞めたい」と思う主な理由は、下記の9つです。

  1. 職場の人間関係がよくない
  2. 夜勤の生活リズムに慣れない
  3. 多忙でゆっくり休暇が取りづらい
  4. 給与が見合っていない
  5. 医療ミスのプレッシャーや責任に耐えられない
  6. 医師との関わり方が上手く行かない
  7. 患者さんとの関わり方が上手く行かない
  8. そもそも看護師に向いてないと感じる
  9. 看護師以外に転職してキャリアアップしたい

それでは、1つずつ解説します。

①職場の人間関係がよくない

看護師を「辞めたい」と思う理由の1つには、人間関係の悩みが挙げられます。

看護師の仕事の特性上、ライフスタイルの変化が夜勤等の働き方に大きな影響をもたらします。特に女性が多い職場では、結婚による退職や出産・育児による休暇、子どもの看護による急な有給取得などにより、周囲の看護師が業務の穴埋めを担う状況もあるようです。

また、業界全体として人手不足の傾向があるため、1人で多くの業務量を抱えざるを得ないケースも多くあります。それが原因で各個人の心の余裕がなくなり、人間関係が悪くなってしまうこともあるでしょう。

人間関係に悩み、退職を考える看護師は少なくないのです。

②夜勤の生活リズムに慣れない

不規則な生活リズムに対するきつさも、看護師を「辞めたい」と思う理由になり得ます。

病棟勤務の看護師は、夜勤勤務が必須の条件です。2交替制の場合は、夕方から朝まで、長時間にわたり夜勤をしなければなりません。3交替制の場合、勤務時間こそ短くはなりますが、準夜勤と深夜勤が入り混じるため、より一層不規則な生活になってしまいます。

これまで夜勤を経験してきていない人や、年齢を重ねてから看護師になった人にとっては、変則的な生活になかなか慣れることができず、体力的・精神的に大きな負担を感じてしまうでしょう。

③多忙でゆっくり休暇が取りづらい

看護師は、とても多忙な仕事です。休憩や休暇が取りづらいために「辞めたい」と考える人も多くいます。

看護師の仕事を多忙にしている1つの要因は、人手不足です。人員が足りていない病院では、休憩時間中にも急な呼び出しが入ってゆっくり休めなかったり、休暇日に研修が入るなど無理のあるシフトが組まれてしまったりすることがあります。

このような状況が日々続くと、どうしても疲れを感じやすくなってしまい、仕事へのモチベーションも下がってしまいます。「もっとゆっくり休める仕事に転職したい」という思いから、看護師を辞める人も多いのです。

④給与が見合っていない

給与が日々の労働に見合っていないことから看護師を「辞めたい」と思う人もいます。

看護師の給与は、一般的な企業と比べて極端に低いということはありません。基本給はあまり高くなかったとしても、夜勤をしたぶんだけ手当がつくため、手取り額で考えると一定程度の給与はもらえるのが普通です。

しかし、前述のとおり、看護師は夜勤による体力的な負担や、人手不足による業務的な負担が大きくなりやすい傾向があります。そのため「給与が負担感に見合っていない」「大変なのに報われている気がしない」と感じてしまう人も多いようです。

⑤医療ミスのプレッシャーや責任に耐えられない

医療現場特有のプレッシャーが苦しくて「辞めたい」と思うケースです。

人の命を預かる医療現場では、常に大きな責任が伴います。小さなミスが大きな事故に繋がりかねないというプレッシャーの中、日々の業務をこなさなければなりません。特にまだ経験年数が浅い場合、医療ミスを防ぐ観点から、厳しく叱責されることもあるでしょう。

また、病棟によっては患者さんの死と向き合わなければならず、精神的なプレッシャーやダメージも伴います。経験が浅い人ほど、こうしたプレッシャーや責任の大きさに耐えられず、苦しくなってしまいやすいのが現状です。

⑥医師との関わり方が上手く行かない

看護師を「辞めたい」と思う人の中には、看護師同士の人間関係ではなく、医師との関わり方で悩んでいる人もいます。

看護師と医師は、本来対等な関係であるものの、上下関係が生まれてしまっている職場も珍しくありません。役割の分担や立場の認識、些細な物言いなどで、関係が上手く築けないことがあります。

また、看護師の職務上、医師の指示に従って動く場面が多くなります。医師との連携がスムーズにできないと、ストレスを感じてしまうでしょう。医師との連携困難が業務に支障をきたし、「辞めたい」と感じる人もいるのです。

⑦患者さんとの関わり方が上手く行かない

患者さんとの関わりが上手く行かないというのも、看護師を「辞めたい」と思う理由の1つです。

看護師は看護師同士や医師との人間関係だけでなく、患者さんやその家族とも密にコミュニケーションをとらなければなりません。真摯に業務を行っていても、時には理不尽な理由でクレームをつけられたり、心無い言葉を言われたりすることがあります。

また、看護師に対する暴言やハラスメントなどは、社会問題にもなっています。患者さんに嫌なことを言われたり、ご家族との関係構築が上手くいかなかったりして、看護師を辞める選択をする人は多いのです。

⑧そもそも看護師に向いてないと感じる

「そもそも自分は看護師の適性がないのではないか」と感じてしまうケースです。

看護師の仕事は、専門的な技術を必要とすることも多く、すぐにはできるようになりません。ミスが重なり、先輩看護師から叱責されることもあるでしょう。こうした日々の中で、「看護師に向いていないかも」と自信を失ってしまう人がいます。

また、「変則的な生活は合っていない」「人と関わる仕事は辞めたい」などの理由で、看護師に向いていないと感じる人もいます。実際に働いてみたら「合っていないな」と感じることは、看護師に限らず起こり得ることですね。

⑨看護師以外に転職してキャリアアップしたい

「転職してキャリアアップしたい」という前向きな理由から、看護師を「辞めたい」と考える人もいます。

ひとくちに看護師と言っても、勤め先により業務内容は異なります。患者さんの看護をメインで行う病院もあれば、療養型病院のように、日常の生活援助がメインとなる職場もあるのです。

この先の人生をイメージした時に、「もっと医療行為を行って看護スキルを身につけていきたい」「看護師として成長し続けたい」といった理由で、辞める選択をする人も多くいます。多様な働き方が推進される現代ならではの理由とも言えるでしょう。

【勤務年数別】
看護師が辞めたいと思う
現場での悩みとは?

ここからは、看護師が現場で感じる悩みを勤務年数別にまとめます。

現場における看護師の悩みをまとめると下記のとおりです。

勤務1〜3年目環境や生活リズムへの適応ミスへの不安
勤務3年目以降業務上の役割や責任の増大上司と後輩との人間関係
勤務10年目以降立場上の負担増大仕事と家庭の両立

勤務1~3年目の新人看護師の悩み

経験が浅い看護師は、まず環境や生活リズムに慣れることに一苦労です。さらに、医療ミスをしてしまうことへの不安も大きな悩みとなります。

日勤と夜勤が入り混じる看護師の生活は、常に変則的です。体調管理をしながら、慣れない職場の中でさまざまな業務を覚え、一人前に働かなければなりません。

また、勤務1〜3年目は技術的に未熟な状態のため、ミスをしてはいけないというプレッシャーやミスをしてしまうことへの落ち込みなども感じやすくなります。このような理由から「辞めたい」と感じる新人看護師が多いようです。

勤務3年目以降の看護師の悩み

勤務3年目以降の中堅看護師の代表的な悩みとしては、業務上の役割や責任の増大と、人間関係が挙げられます。

3年目以降は看護師として独り立ちし、より大きな業務を担うようになります。チームリーダー業務なども加わり、新たに入った新人看護師をフォローする場面もでてくるでしょう。

それに伴い、人間関係においても変化が表れます。上司との関わりだけでなく、部下との関わりも加わるほか、両者を繋ぐ役割も求められるようになります。

中堅看護師は、業務や人間関係の面でより大きな役割と責任を背負うことから「辞めたい」と感じてしまいやすいのです。

勤務10年目以降のベテラン看護師の悩み

勤務10年目以降の看護師の主な悩みには、立場上の負担増大や、仕事と家庭との両立が挙げられます。

一般的に、看護師として勤務10年目を超えると「ベテラン」と言われるようになり、主任やリーダーなど責任の大きい立場を任されることが多くなります。そのぶん業務量が増え、負担を感じやすくなってしまうでしょう。

また、新卒で看護師として勤務した場合、10年目頃になると、結婚や出産・育児といったライフスタイルの変化を迎える人も多くなります。変則的かつハードな仕事と家庭との両立に悩み「辞めたい」と感じる人も多いようです。

看護師を「辞めたい」
と思う人は多い?

看護師を「辞めたい」と感じている人にとって、実際に離職している人がどのくらいいるのかという情報は気になるところだと思います。

ここからは、看護師の離職率についてまとめます。全体の離職率と医療法人別の離職率を見ていきましょう。

全体離職率

「2022年病院看護・助産実態調査」によると、2021年度の正規雇用看護職員全体の離職率は 11.6%でした。新卒採用者だけに焦点を当てた離職率は 10.3%、既卒採用者だけでの離職率は 16.8%となっています。

具体的なデータは、下記のとおりです。

回答病院数割合
正規雇用看護職員離職率2,65911.6%
新卒採用者離職率2,65710.3%
既卒採用者離職率2,62916.8%

【参考】:日本看護協会「2022年病院看護・助産実態調査」

このデータから、正規雇用看護職員の約1割が離職している実態が読み取れます。また、新卒採用者の離職率は、既卒採用者よりは少ないものの1割を上回っており、勤務1年目で離職する看護師が一定数いることもわかります。

医療法人別の離職率

病院の設置主体別のデータを見てみると、離職率が最も高いのは個人病院、次いで高いのは医療法人の病院となっています。

設置主体全体の離職率
個人14.6%
医療法人14.4%
社会福祉法人12.9%
医療生協12.8%
私立学校法人12.7%

【参考】:日本看護協会「2022年病院看護・助産実態調査」(離職率上位5つを抜粋)

個人病院と医療法人が設置する病院では、離職率が14%となっており、特に離職する看護師が多いことがわかります。続く社会福祉法人、医療生協、私立学校法人も12%台と高く、看護師の全体的な離職率の高さが伺えるでしょう。

看護師を「辞めたい」と思った時の
6つの対処法は?

ここからは、看護師を「辞めたい」と感じてから退職を決断するまでに実践できる対処法についてまとめます。

ここで挙げる対処法は、下記の6つです。

  1. 有給休暇を取って休む
  2. 悩みを先輩看護師に相談してみる
  3. 部署異動の希望を出す
  4. 同僚や同期と支え合う
  5. 看護師を目指した理由を振り返る
  6. 将来のための経験と割り切る

それでは、1つずつ解説します。

①有給休暇を取って休む

看護師を「辞めたい」と思った時は、まずは何日間か連続で有給休暇を取って、仕事から離れてみるのがおすすめです。有給休暇以外に利用できる休暇制度がないかも、勤務先に確認してみましょう。

有給休暇を取得したら、休暇中は仕事での嫌なことを忘れ、心向くままに過ごすことが大切です。趣味に没頭したり、美味しいものを食べたりして心を解放することで、再び仕事に対する前向きな気持ちが生まれてくるかもしれません。

②悩みを先輩看護師に相談してみる

業務上の悩みで看護師を「辞めたい」と思っている場合は、頼れる先輩看護師に相談してみるのも手段です。

「ミスが続いて自信をなくしてしまっている」「どう動けば良いかわからず悩んでいる」といった仕事に関する悩みは、案外、先輩看護師も過去に経験しているということがあります。役立つアドバイスや心が軽くなる言葉をもらえるかもしれません。

感じている不安や悩みを自分の中だけで抱え込まず、信頼できる先輩に相談してみましょう。

③部署異動の希望を出す

部署の勤務状況や人間関係が合わず、看護師を「辞めたい」と思っている場合は、部署移動希望を出すのも選択肢の1つです。

保育園やクリニックなど職場内異動がない勤務先もありますが、複数の診療科がある病院では、部署移動が可能かもしれません。違う部署に異動し、業務や人間関係を新しくすることで、仕事へのモチベーションを変えることができます。

部署移動によって解決できる悩みかどうかを考え、必要があれば希望を出してみましょう。

④同僚や同期と支え合う

先輩には話しにくい悩みを抱えている時のおすすめの対処法は、気兼ねなく話せる同僚や同期に相談してみることです。

先輩には相談しづらくても、同じ境遇の同僚や切磋琢磨している同期になら、気軽に悩みを打ち明けられることがあります。もしかしたら、同僚や同期も同じ思いを抱えているかもしれません。

看護師の仕事を「苦しい」「辞めたい」と思った時は、悩みの内容に関わらず、まずは気心の知れた仲間に胸の内を相談してみましょう。

⑤看護師を目指した理由を振り返る

「何をやるのも辛い」「もう辞めたい」と看護師の仕事に希望を見出せなくなった時は、初心を思い出してみるのもおすすめです。

自分がなぜ看護師を目指したか、今一度思い出してみましょう。誰にでも看護師を志した経緯やきっかけ、動機があるはずです。初心を思い出すことで、自分が何を目指していたか、どんな看護師になりたかったかが明確になります。

このように、過去の気持ちを振り返り、モチベーションを上げてみるのも1つの対処法と言えます。

⑥将来のための経験と割り切る

今の状況をどうしてもポジティブに捉えられない場合は、「将来のため」「未来に役立つ経験」と気持ちを割り切ってしまうのも手段の1つです。

「今すぐに状況を良くしたい」と環境の改善を望むのではなく、「これもきっと未来の自分にとって必要な経験だろう」と現状を受け入れると、気持ちを割り切れます。

このように状況の捉え方を大きく変えられそうな人は、ぜひ「将来のため」と割り切ってしまう方法も試してみてください。

看護師におすすめの
7つの職場・転職先は?

看護師として働ける職場はたくさんあります。現在の職場が合わず「辞めたい」と考えている場合は、看護師として働けるほかの職場を探してみましょう。

看護師におすすめの職場・転職先は下記7つです。

  1. 病棟看護師
  2. 外来看護師
  3. 産婦人科
  4. 小児科
  5. 保育園
  6. 美容クリニック・美容皮膚科
  7. 介護施設

それでは、1つずつ解説します。

1.病棟看護師

病棟以外の場所で勤務していて看護師を「辞めたい」と考えている人は、病棟の看護師になるのがおすすめです。

病棟看護師は、入院している患者さんのケアやサポートを行います。患者さんの心と身体に寄り添い、日常生活を支えるやりがいを感じられるでしょう。

また、夜勤手当がもらえるほか、病棟によっては危険手当や特殊業務手当などもつくため、給与が高くなるのも特徴です。効率良く収入アップをしたい人におすすめと言えます。

2.外来看護師

前者とは反対に「病棟看護師が合わない」「辞めたい」と思っている人は、外来看護師になるのがおすすめです。

外来看護師は、勤務のしやすさが最大の利点と言えます。夜勤がないほか、固定の休みも多いため、安定した生活リズムで働くことができます。子育て中の人や、産休明けの人にとっても働きやすい職場です。

また、外来は、命の危険に直面する場面や力仕事が多くはありません。病棟で体力的・精神的に辛さを感じている人にもおすすめです。

3.産婦人科

病棟や外来などで看護師を「辞めたい」と思ったら、産婦人科へ移るのも選択肢の1つです。

産婦人科は、妊娠・出産のサポートを行う「産科」と、女性特有の疾患を扱う「婦人科」に分かれています。両者とも、女性の不調や不安感に寄り添い、適切にケアすることが求められる職場です。

新たな命の誕生に触れ合える産婦人科は、病棟や外来、そのほかの職場とは大きく雰囲気が異なります。生命の誕生に立ち会うことへの強い思いがある人は、ぜひ視野に入れてみてください。

4.小児科

患者さんとの関わりで悩み、看護師を「辞めたい」と思っているのなら、小児科がおすすめです。

小児科は、乳児から15歳頃までの子どもを対象としています。仕事内容を大きく分けると、医療行為、子どものケア、家族のケアの3つです。子ども相手の仕事になるため、包容力や忍耐力、用心深さなどが求められます。

一方、病棟のように、患者さんとの直接的な関わりやコミュニケーションで悩むことは少ない職場と言えるでしょう。

5.保育園

保育園の看護師は、勤務体制や患者さんとの関わりで悩み、「辞めたい」と感じている人に特におすすめです。

私立の保育園には、看護師の配置が義務付けられており、体調管理や衛生指導を行うことになっています。夜勤がないほか、基本的に土日祝日休みのため、規則的な生活リズムで働くことができます。基本的に医療行為を行うこともありません。

子どもと関わることが好きな人や、変則的な生活を辞めたい人に適しているでしょう。

6.美容クリニック・美容皮膚科

看護師として働ける職場には、美容クリニックや美容皮膚科も挙げられます。「一般的な病院勤務を辞めたい」「看護師として新たな仕事をしてみたい」と考える人におすすめです。

美容クリニックや美容皮膚科で働く看護師は、点滴や採血、注射といった医療行為を行います。また、電話対応や受付、備品管理、清掃など、医療行為以外のさまざまな業務も行うのが特徴です。

また、夜勤がなく、近隣で開業しているクリニックも多いことから、比較的働きやすい職場と言えるでしょう。

7.介護施設

「病院での勤務を辞めたいな」と考えている人は、介護施設での勤務に挑戦してみるのも選択肢の1つです。

介護施設で働く看護師は、入居者さんの心身の健康を管理・サポートすることが大きな役目となります。施設が憩いの場となるよう、温かく親しみをもって接することも大切です。

医師が配置されていない施設では、状況に応じて医療行為を行うこともあります。ただし、施設の形態によって人員配置や勤務体制は異なります。転職を考える際は、事前に調べておくようにしましょう。

看護師を「辞める」かどうか
の判断基準は?

看護師を「辞めたい」と思いながらも、「本当に辞めるべきか」と悩んでいる人は多いでしょう。看護師になるのも、職場を決めるのも簡単ではなかったからこそ、辞める決断をするのは難しいものです。

また「この程度の悩みで本当に辞めてしまって良いのかな…」「もう少し耐えるべきなのかな…」と辞める判断の基準に迷っている人も多いと思います。

ここでは、看護師を辞めるべきケースと、すぐに辞めるべきではないケースについて解説します。概要をまとめると、下記のとおりです。

辞めた方がいいケース辞めるべきではないケース
職場環境が劣悪ハラスメントがある体調やメンタルに異変を感じる看護師に向いていないと感じる人間関係で悩んでいる労働環境に不満がある

それでは、解説していきます。

辞めたほうがいいケース

自身に一切の非がなく、耐え難い苦痛を感じている場合には、看護師を「辞めたい」と思った時点ですぐに辞めるべきです。

具体的には、下記の3つが挙げられます。

  • 職場環境が劣悪
  • ハラスメントがある
  • 体調やメンタルに異変を感じる

これらに該当する場合は、いくら苦痛に耐えても改善の余地がなく、早急に自分の心身を守ることが大切です。看護師を辞める判断をして良い状況と言えます。退職や転職を検討しましょう。

ケース①:職場環境が劣悪な場合

労働基準法に定められる最低限の働き方ができない職場は、看護師を「辞めたい」と感じた時点で辞める選択をして構いません。

例えば、「極端に休日が少ない」「休憩時間を与えられないことが当たり前になっている」といったケースです。このような状況は、自分の努力では改善のしようがありません。誰かに相談をしても、根本的な改善は見込めない場合がほとんどです。

労働基準法を無視した働き方が慢性化している場合は、職場を離れましょう。

ケース②:ハラスメントが横行している場合

いじめやハラスメントがある職場も、「辞めたい」と感じた時点ですぐに辞めるべきです。

上下関係を利用したパワーハラスメントや、セクシャルハラスメント、陰湿ないじめなど、自分に一切非がなく被る不利益は、耐える必要がありません。看護師としての成長も到底見込めず、努力で解決することも難しいでしょう。

警察や外部の窓口に相談するのも手段の1つですが、潔く職場を離れて自分の身を守ることも賢明な判断と言えます。

ケース③:体調やメンタルに異常を感じる場合

さまざまなストレス要因から、心身に不調を感じている場合は、看護師を辞める選択が最善です。

心身の不調には、下記のようなものが挙げられます。

  • 活力が湧かない
  • 食欲がない
  • 夜が眠れない
  • わけもなく涙がでる
  • 毎日が憂鬱で仕方ない

これらの状態は、心身のSOSです。「辞めたい」「辞めたくない」という自分の気持ちに関わらず、休職や退職をして仕事から離れる必要があります。ゆっくりと休んで、心と身体の健康を取り戻すことを第一に考えましょう。

辞めるべきではないケース

上記とは対照的に、看護師を「辞めたい」と感じていても、しばらく様子を見たほうが良いケースもあります。

具体的には、下記のような状況の場合です。

  • 看護師に向いていないと感じる
  • 人間関係で悩んでいる
  • 労働環境に不満がある

これらのケースでは、自分の考え方や周囲の変化によって状況が改善する可能性があります。すぐに辞める決断をしてしまうのではなく、一度様子を見たり、ポジティブに捉え直す努力をしたりしてみると良いでしょう。

ケース④:看護師に向いてないと感じる

自分は看護師に向いていないと感じることから「辞めたい」と思っている場合は、もう少しトライしてみるのがおすすめです。

看護師の仕事は、専門的な技術を伴う業務が多く、最初から上手にこなせる人は多くありません。先輩から強く注意されてしまうこともあるでしょう。

しかし、このような技術面の悩みは、現場で経験を積む中で解決していける場合も多くあります。「自分のペースで成長していこう」と前向きに捉えてみると良いですね。

ケース⑤:職場の人間関係に悩んでいる

職場の人間関係の悩みから「辞めたい」と思っている場合も、まずは別の解決策がないかを考えてみるのがおすすめです。

職場の人間関係における悩みは、信頼できる人に相談することで、心を軽くしたり、解決策を見出したりできる時があります。職場の頼れる先輩や、家族・友人など身近な人に相談してみましょう。

また、他部署への異動を申し出ることも対処法の1つです。退職以外に人間関係から離れる方法がないか検討してみてください。

ケース⑥:労働環境に不満がある

労働環境に不満があるために看護師を「辞めたい」と思っている人もいます。このケースでは、辞めるのではなく、看護師として働けるほかの職場への転職を考えるのが賢明です。

「夜勤がしんどい」「もっと給与が欲しい」といった労働条件に関する悩みは、多くの場合、より福利厚生の良い職場を探すことで解決できます。

看護師は国家資格であり、働き先も多いため、きっと希望を満たせる求人があるはずです。労働環境を変えたい人は、転職を視野に入れてみましょう。

看護師の退職の流れ

ここからは、看護師を「辞めたい」と思い、辞める決意をしてから、実際に退職するまでの流れをまとめます。

看護師を退職するまでの主な流れは、下記のとおりです。

  • 退職の申し出
  • 退職日の決定
  • 退職届の提出
  • 業務の引き継ぎ、退職
  • 失業保険の申請
  • 保険証の変更手続き

滞りなく退職の手続きを行えるよう、しっかりチェックしておきましょう。

退職の申し出を3ヶ月前には済ませる

看護師の退職の最初のステップは、退職の申し出です。退職の申し出は、退職したい時期の3ヶ月前には伝えるようにします。

言い出しにくい気持ちはありますが、職場側が業務の引き継ぎや新しい人材採用などを行う時間を踏まえ、早めに伝えるのがマナーです。退職を決意したら、まずは退職の意思を、早めに上司に申し出ましょう。

退職日を決める

看護師の退職の次なるステップは、退職日の決定です。職場と相談をして退職する日を決定します。

退職する日は、自分だけで決めることはできません。こちら側の希望と、職場側の業務や人数の調整の都合を擦り合わせ、両者が納得できる日にちを決める必要があります。希望が通ることが一般的ではありますが、時には、予定より退職日が伸びるケースもあります。

ボーナスの算定期間を把握しておく

看護師を退職するうえで、忘れずにチェックしておきたいのは、ボーナスの算定期間です。

ボーナスの算定期間の前に退職してしまい、最後のボーナスを受け取りそびれてしまったというケースが案外多くあります。退職後、すぐに次の職場が決まるとは限りません。次の職場が決まらなくても、ボーナスが貰えれば、経済的に大きな安心感となります。

必ずボーナスの算定期間と支給時期を事前確認し、貰えるお金は貰っておくようにしましょう。

退職届を提出する

看護師を退職する次のステップは、退職届の提出です。退職届は正式な書面のため、一度提出すると、退職の意思を撤回できなくなります。

退職届を書くときは、前株と後株や、部署など、宛名など、細かな部分までミスのないように気をつけます。間違いがないことを確認したら、きれいな封筒に入れ、手渡しで提出しましょう。

仕事の引継ぎを完了し、退職する

退職届を提出したら、仕事の引き継ぎを行います。看護師は1人で多くの業務を抱えていることが多く、引き継ぎにも長い時間を要するケースが多々あります。退職日から逆算して、計画的に引き継ぎを行いましょう。

引き継ぎが終わったら、残すは退職するのみです。どのような事情があれ、最後はお世話になった感謝を伝えて終われると良いですね。

退職後に失業保険を申請する

看護師を退職したら、退職後の必要な手続きを行います。そのうちの1つが、失業保険の申請です。

失業保険は、失業中にこれまでの給与の45〜60%程度の額を受給できる制度です。ハローワークで転職活動を行っている場合のみ受給できます。また、過去2年間のうち1年以上の雇用保険被保険期間があることも条件となっています。対象の場合は、職場に確認し、申請を行いましょう。

退職後に保険証の変更手続きを行う

看護師を退職した後に行う手続きには、保険証の変更手続きもあります。

これまで使っていた保険証は、退職当日に手渡しか、後日郵送にて、返還をします。退職時に次の職場が決まっていない場合は、前職の保険を継続あるいは国民保険に切り替える手続きが必要になります。無保険状態にならないよう、素早く手続きを進めましょう。

看護師の転職の流れ

ここからは、看護師が転職する際の流れについてまとめます。

転職の主な流れは、下記のとおりです。

  • 転職の理由・目的を明確にする
  • 転職サイトを複数活用する
  • 事前準備を行い、面接を受ける

転職では、自己分析をはじめ事前準備がとても大切です。それぞれの過程のポイントを押さえて準備を進めましょう。それでは、1つずつ解説します。

転職の理由・目的を明確にする

転職に向けて最初に行うのは、理由や目的を明確にする作業です。「なぜ転職しようと思ったのか」「看護師としてどのようになりたいか」などじっくり自問自答し、自己分析をします。

自己分析を通してキャリアプランを明確にすることで、転職活動もスムーズに進みやすくなります。まずはゆっくりと時間を確保し、理由や目的、優先事項などを洗い出しましょう。

転職サイトを複数活用する

自己分析ができたら、次は求人を探します。看護師としてより良い働き先を見つけるために、複数のサイトを活用するのがおすすめです。

多くの求人を見比べることで、より自分の希望が明確になり、求人を絞りやすくなります。まずはいくつかのサイトに登録して求人を見比べ、イメージを具体化しながら絞っていきましょう。

事前準備を行い、面接を受ける

求人に応募し、書類選考に通過したら、いよいよ面接です。「看護師としてどのように働いてきたか」「どのようになっていきたいか」など、自分の強みや志を前向きに語れるようにしておきましょう。

また、面接では会った際の印象も大切です。看護師にふさわしいと思ってもらえるような、清潔感のある見た目や、温かい雰囲気を心がけましょう。

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まとめ

看護師の仕事や今の職場を「辞めたい」と感じる理由は、人によってさまざまです。自分の努力や考え方によって解消できる悩みであれば、もう少しがんばるという選択をしてみると良いでしょう。

しかし、悩みの中には、ハラスメントや勤務形態など、自分の力ではどうにも変えられないものもあるはずです。そんな時は、思い切って職場を離れる選択を検討してみてください。

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記事の監修者

顔写真

松村 康平

代表取締役

ベンチャー企業、スタートアップ企業に入社し、事業立ち上げからの収益化、
人事採用まで幅広く経験。2020年にスペーム株式会社を設立。
実体験に基づき、自分を成長させるのは失敗を恐れずチャレンジすることだと考えております。
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